猫(ねこ)の雑学・トリビア・豆知識

猫の足のひみつ

【実はつま先立ちで歩いている】
後ろ足、前方に突き出した関節が膝で、膝の後ろの方に突き出した関節がかかとです。
前足は親指が横についているので、4本の指先だけでつけていて、親指(第1指)は退化していることが多いようです。猫は人間でいうと、つま先立ちで歩いています。
猫の足は、各指に1本ずつ爪が付いていて、普通に歩くときは引っ込めていて、爪を研ぐときや木登りのとき、獲物に飛び掛るときは爪を出します。


【時速50kmで走れる】
普段、部屋の中で、のんびりとしている猫が、ものすごいスピードで走っているのを見ることもあるでしょう。
敵から逃げる又は追いかける時などは、全力疾走します。人間も走るときには、つま先立ちになるように速く走るためにこそ猫はつま先立ちで歩いているのです。ただ、やはりつま先立ちなので持久力は弱く、スピードを持続することができないので、ジャンプや木登りも使うのです。


【利き足はない】
人間には右利き左利きといった利き手や利き足がありますが、猫にはそれはありません。獲物をすばやく捕ったり、敵から逃げるために利き足があっては困るからです。


【肉球のひみつ】
猫の足の裏には真ん中に1個、各指に1個ずつつ肌色(黒色とかもある)をした肉球(パッド)という柔らかくて弾力性があり、擦り減りにくい細胞、結胝組織(けっていそしき)という皮膚で出来ていて、摩擦したらすぐ新しい細胞に変わるようになっています。

肉球は、歩いたり走ったり、高い所から飛び降りた時の衝撃を和らげるクッションの役割をしています。
このクッションの防音効果によって猫は足音を立てずに歩くことが出来るのです。瞬間的なスピードは優れているが、持続力のない猫が獲物を捕るには、相手に気づかれずに忍び寄るために、肉球が役立っているというわけです。
また、肉球には汗腺があり、歩いたところに匂いをつけたり、湿り気でスリップを防止できます。

犬にも同じ様に肉球はありますが、犬は爪を出したままなので足音が聞こえるのです。ちなみに、ウサギは足の裏には肉球がなく、毛に覆われていているので床面だとスーと滑っています。


【猫の後ろ足は4本指】
猫の後ろ足には、4本しか指がありません。親指がないんです。
ちゃんと前足には五本の指があるのに、なんで後ろ足は一本指が少ないのか?

これは、速く走るのに邪魔(じゃま)だからです。
指の数を少なくしたほうが、速く走るのにはいいんです。
速く走るために、指の数をこれでもかっていうぐらい少なくしたのが、馬です。
なぜなら、ひづめ一本だけに進化したのですから。

ではなぜ猫も、後ろ足をひづめにしないかというと、 木登りをするときなんかに、指と木にひっかかるつめが必要だからです。
前足は、木登りだけではなくて獲物をつかまえるのにも必要です。
だから、「速く走りたいけど、木登りも獲物をつかまえるのもしなければいけない」という先祖代々のジレンマが、猫にはあるのでしょう。

その結果、狩りには使わない後ろ足の親指をなくして、 速く走れるし、狩りや木登りもできる、という進化をしたと思われます。