猫(ねこ)の雑学・トリビア・豆知識

喉をゴロゴロ鳴らすのはなぜ?

安心している時、甘えている時、眠い時、気持ちがいい時など、猫は喉をゴロゴロ鳴らします。
「喉を鳴らす」と表現しますが、実際には喉からゴロゴロと音が出ているのではありません。
どこからどうやってこの音を出しているかは、まだはっきりと解明されてはいませんが「気管と横隔膜の筋肉の共鳴による咽頭の振動(Dr.Houpt)」という説や「喉頭質皺壁という仮声帯が震えているのではないか?(麻布大学獣医学部武藤教授)」など諸説あります。
猫のゴロゴロをよく聞いてみると、一定の単調な音ではなく、呼吸の吸うときと吐くときに音の高さの違いがあることに気がつくでしょう。

また、全ての猫が必ず喉をゴロゴロ鳴らすかというと、そういうこともなく、全然鳴らさない猫もいます。
ゴロゴロの強さも静かに耳をそばだてても聞き取れないほど小さな音しか出さない猫や、隣の部屋にいてもゴロゴロが聞こえるくらい大きな音を出す猫がいます。
猫のゴロゴロもその猫の個性の一つといえるでしょう。

お母さん猫は子猫に授乳する時、喉をゴロゴロ鳴らしながら子猫に安心感を与えます。子猫も生後3~4日頃から喉を鳴らすことができるようになり、お母さんのゴロゴロに応えるようにゴロゴロの合唱を聴かせてくれます。
赤ちゃん猫は最初ニオイ(嗅覚)しかわかりません。匂いでオッパイの場所を判断しますが、そこにお母さんのゴロゴロが加わることでより安心できるようです。

これ以外に、不安を感じたり、病気やケガで身体がつらい時、そして死が近づいた状態にも猫は喉を鳴らします。
猫が喉を鳴らすときの周波数は25~50ヘルツで、これは骨密度を高めたり、身体の回復力を上げる効果があると証明されています。

猫が喉を鳴らすのは、同居人(親猫)に甘える行動であり、その一方、喉を鳴らすと自分自身も安らげるので、不安や恐怖感を減らし気分をリラックスさせる、また身体を回復させようとしているのではないかと考えられています。