猫(ねこ)の飼い方-しつけや食事・病気を学ぶ

去勢手術・避妊手術はしたほうがいいの?

【去勢手術】
去勢手術をする時期は、生後10ヶ月が目安です。
それから、一度も性行為をすることなく去勢したほうが、猫のためです。
一度でも性行為をしてしまうと、去勢したあともメスにまたがって交尾をしたがる猫がいます。
なわばりの主張やメス猫へのアピールであるスプレーも、いったん覚えると去勢後もやりつづける猫がいます。

性行為やスプレーをさせないためには、なるべく早めに、去勢手術の時期を獣医さんに相談してください。

去勢手術の費用は1万5千円~2万円ほどです。
睾丸(こうがん)をとる、メスの避妊手術とくらべれば、カンタンな手術です。
昔は、飼い主がたまたまを引きちぎっていたそうです・・

ふつうは入院もしなくていいです。
あと、手術をする日は、食事をとらせないでください。
これは、麻酔で消化器官も活動しなくなるからです。

うちで飼ってるメス猫は、避妊手術の当日にドライフードを食べてしまいました。
それで手術のあと1週間ほどぐったりとしてしまいました。


【去勢手術のメリット】
子猫をつくらせる気がないのなら、去勢手術をさせるべきです。

「オスは子猫を生まないから、関係ない」
と思っているオス猫の飼い主の方もいるかもしれません。
でも、去勢をしていないオス猫がいるから、子猫が産まれます。
猫は一度に8匹以上の子猫が産まれることがあり、 これらの子猫の多くは、ノラ猫になるか、殺処分されるかします。

また、「外に出さずに室内だけで飼ってるから、関係ない」 という飼い主の方もいるでしょう。
でも、一度でも外の出たことのある猫だと、 すきを狙って外に出てしまうことだってあります。
それと去勢されることよりも、 性行為をガマンさせられることのほうが、猫にとってはつらいことです。
オス猫の場合、発情すると立ったまま後ろ向きにオシッコをします。
これをスプレーといい、スプレーのにおいはとても強くふつうにふいたぐらいではとれません。

去勢手術をすると、90パーセントのオス猫がスプレーをしなくなります。
また、性成熟する前に手術すれば、スプレーをすることはほとんどありません。
ただ、性成熟する時期は半年未満~一年半ぐらいのあいだで、猫によってばらつきがあります。
手術をする時期は、獣医さんと相談して決めてください。 だいたい生後10か月が目安です。
※自治体によっては去勢手術に関して助成金が出る場合がありますので、お近くの自治体へお問い合わせする事をおすすめします。
去勢手術をする利点は、スプレーをしなくなる以外にもあります。

たとえば、子猫の気分にもどるので、性格がおだやかになります。
ケンカもあまりしなくなります。
外出すると、発情したメスを求めて何日も帰らない、なんてこともなくなります。

ひとつだけ心配なのは、太りやすくなることです。
去勢したあとは、食事と運動に気をつけてあげてください。


【避妊手術】
メスが子供をつくれるようになるのは、だいたい生後6~10ヶ月です。
そして避妊手術の時期は、一回目の発情がきたあとの方が良いといわれています。
尻尾の付け根のあたりをぽんぽんと叩き続けて、腰を上げるかむずむずし始めたら発情期なので、手術のタイミングです。

手術にかかる費用は、だいたい2万5千円が目安です。
それと動物病院によっては、抜糸まで一週間ぐらい入院させるところもあります。
でもほとんどの動物病院では、半日~2日で退院できます。

入院させる場合は、入院費もかかってきます。
獣医さんに聴いてみてください。
不妊手術のデメリットは、太りやすくなることです。
手術後は、食事に気をつけましょう。


【避妊手術のメリット】
子猫を産ませる気がないなら、避妊手術をすべきです。
猫は、一回の出産で8匹以上の子どもを産むこともあります。
とてもふつうの家では8匹も飼えないですよね。

それに雑種の場合、子猫をもらってくれる人をさがすのはとても難しいです。
となると結局、捨てられるか、保健所で殺処分されるかしてしまいます。
捨てられたノラ猫の平均寿命は、3~4歳ともいわれています。

「避妊手術はかわいそう」 という飼い主の方もいるでしょう。
でも、猫にとっては手術をされることよりも、性衝動をがまんさせられることのほうがよっぽどつらいんです。

もともと猫の発情期は、1~3月だけでした。
これは春に出産して育てないと、子猫が次の冬を越せる体力をつけられなかったためでしょう。
しかし今は、飼い猫の場合エサがたくさんありますし、冬は暖房だってあります。
このため、最近の猫は冬以外にも発情するようになりました。

発情中は、腰を高くあげたり、のたうちまわる、 人間の赤ちゃんに似た高い声で鳴く、 などのことをします。

うちで飼ってる、タマと言う安易な名前の8歳になるメス猫も、 一歳になる前に不妊手術をしました。
不妊手術をする前は、のたうちまわったり腰を高くあげてなやましげなポーズをとってました。
でも不妊手術をすると、全くしなくなりました。