巨大イカは人類と格闘できるか? ~ ニュウドウイカ
~ 巨大イカ vs 人類 ~
ダイオウイカのライバルといえばマッコウクジラと相場は決まっていますが、それではもし、ダイオウイカが人間と戦ったらどうなるのか?
これは巨大イカファンにとっては大変興味深いことですが、同時に極めて起こりにくいことであることも認めなければいけません。
深海を拠点とするダイオウイカが、ホオジロザメ (ホホジロザメ) のように海水浴客を襲うというシチュエーションはまず考えられません。
希に表層近くを漂うダイオウイカが目撃されたり、捕獲されたりしますが、これは何らかのアクシデントにより上がってきてしまったもので、ほぼ確実に瀕死状態です。
海岸に漂着したダイオウイカはもちろん死んでいますし、生身の人間が行動できる範囲で出会うダイオウイカはいずれも極上に元気がありません。
戦うどころか介抱してあげたくなるほどです。
クラーケン伝説のように、船を襲う巨大イカが本当に存在するのか?
というと、巨大イカファンであっても首をかしげてしまいます。
しかし、そんな中、巨大イカvs人類、夢の対決を繰り広げた人物が存在するというのです。
中世のヨーロッパでは、カスザメやマンタ、そしてダイオウイカ
などを海に住む司祭(シービショップ)と考えました
生きているダイオウイカが撮影されたり、巨大なコロッサル・スクイッド (ダイオウホウズキイカ) が捕獲されたりしていますが、上記のように人間を襲ったといった「確かな」事例はありません。
そんな中、人間を襲う巨大イカが現れるとしたら、無茶と知りながらもニュウドウイカ (Moroteuthis robusta) をその候補として挙げたいと思います。
ニュウドウイカはダイオウイカクラスの外套2メートル以上に成長することがある巨大イカです。
ダイオウイカ、コロッサル・スクイッド同様、深海に生息しており、あまり目にすることは出来ませんが、それでも時たまダイバーなどに生きた状態で撮影されています。
外套に比べ腕はあまり長くないため、魚雷のような外套部分がとても印象的です。