生き物を守ろう!絶滅危惧種リストまとめ

アジアノロバ

かつてはたくさんの仲間(なかま)がいたアジアノロバも、今では絶滅(ぜつめつ)のピンチなんだよ。
家畜(かちく)の動物にエサや水をうばわれたり、すみかが農地に変(か)わったりして困(こま)っているんだ。

長い距離(きょり)を移動(いどう)しながら、いろいろな種類(しゅるい)の草を探(さが)して食べるんだ。
ロバと聞くとのんびりした動物というイメージがあるけど、実はアジアノロバは野生のウマのなかでは一番足が速いんだ。
短い距離(きょり)なら時速70キロメートル以上(いじょう)のスピードで走れるよ。

生き物を守ろう!絶滅危惧種リストまとめ

■昔は仲間(なかま)がたくさんいた
その昔、アジアノロバは、ウマやウシ、ラクダ、シカなどもふくめた「有蹄類(ゆうているい)」という大きなグループのなかで、もっとも数が多い動物だと言われていた。
中央アジアや西アジアでは、1000頭ものアジアノロバの群(む)れがいくつも見られた。しかも走るスピードは野生のウマのなかでも最速(さいそく)。
大群(たいぐん)で砂漠(さばく)や草原をかけぬける様子は、さぞかし迫力(はくりょく)があったにちがいない。


家畜(かちく)にエサと水をうばわれてしまった・・・
そんなアジアノロバも今では絶滅(ぜつめつ)が心配されている。
原因(げんいん)のひとつは、放牧地(ほうぼくち)が広がったこと。草地や水場を家畜(かちく)の動物にうばわれてしまったのだ。
さらに農地の拡大(かくだい)によって生息地が小さく、ばらばらに分かれしまい、もはや1000頭もの大きな群(む)れは見られない。
保護(ほご)活動で数が回復(かいふく)している地域(ちいき)もあるけれど、アジアノロバ全体としてはまだまだピンチなのだ。