生き物を守ろう!絶滅危惧種リストまとめ

クロツラヘラサギ

まるで水の中の落し物を探(さが)すように、首を左右にふりながらエサをつかまえるクロツラヘラサギ。
冬を過(す)ごす場所が工場や畑になってしまい、数が少なくなっているんだよ。

浅(あさ)い海や干潟(ひがた)にくちばしを入れ、魚やカニ、エビなどをつかまえて食べるよ。
クロツラヘラサギはわたり鳥。夏は朝鮮(ちょうせん)半島などで子どもを育て、冬になるともう少し暖(あたた)かい台湾(たいわん)や日本に移動(いどう)するよ。

生き物を守ろう!絶滅危惧種リストまとめ

■冬を過(す)ごす場所が工場や畑になってしまった・・・
ヘラサギの仲間(なかま)は、おもしろいエサの探(さが)し方をする。
浅(あさ)い海や干潟(ひがた)に平べったいくちばしを入れたまま、歩きながら左右に首をふる。
その姿(すがた)は、まるで水中の落し物を探(さが)しているかのよう。
そんなヘラサギのなかで、今もっとも数が少ないのがクロツラヘラサギだ。
クロツラヘラサギはわたり鳥で、冬を過(す)ごす場所が工場や畑に変(か)わったことで、なかなか姿(すがた)が見られない、めずらしい鳥になってしまった。


■残(のこ)された場所に集まるのは、とても危険(きけん)!
さらに心配なのが、冬を過(す)ごす場所が減(へ)ると、残(のこ)された場所に多くのクロツラヘラサギが集まってしまうこと。
これは数が少ない生き物にとって、とても危険(きけん)なことなのだ。
もし集まった場所に何か問題が起きれば、たちまち絶滅(ぜつめつ)のピンチになってしまう。
実際(じっさい)に2002~2003年、冬を台湾(たいわん)で過(す)ごしていたクロツラヘラサギの群(む)れが、ボツリヌスという菌(きん)の中毒(ちゅうどく)にかかり、73羽が命を落としてしまった。