生き残る!!サバイバルキャンプ遭難手帳

ヒモ切り式発火法

生き残る!!サバイバルキャンプ遭難手帳 【用意するもの】
太さ6mmくらいのヒモ(長さは1mくらい)
乾いたあじさいの小枝
ヒキリ棒
ヒキリ板
ハンドピース


<ヒキリ棒をつくる>
直径2cm、長さ35cmくらいの丸棒の片側に、一辺8mm角で深さ2cmの穴をあける。
あけた側の棒のまわりを、タコ糸で2cmくらいきっちり巻き、補強しておく。
よく乾燥した、あじさいの茎(直径1cm、長さ5cmくらいのもの)を穴に合わせて四角に削り、穴に強く差し込む。
棒の反対側は、ハンドピースの穴でスムースに回転するよう、丸く削る。
(丸棒はヒモの抵抗が大きくなり、回転しやすくなるように、ヒモを回し欠かける部分を八角形に削るとよい)

<ヒキリ板をつくる>
長さ30cm、幅5cm、厚さ1cmくらいの、できれば古い「杉板」でつくる。
板の側面に5cmほどの間隔で、幅5mm、深さ4mmのV字形の切り込みをつくる。
次に、V字切り込みの一部が入るように、直径1cmくらい、深さ2~3mmのくぼみをつくる(これをヒキリウスという)。
このくぼみに、ヒキリ棒の先のアジサイ部分を押し当て回転させる。

<ハンドピースをつくる>
ヒキリ棒をヒキリ板に、上から強く押しつけ、かつ回転させる軸受けの役割をするもの。
握りやすい角材でつくり、ヒキリ棒の直径よりやや大きめの穴をあける。



生き残る!!サバイバルキャンプ遭難手帳 【火の起こし方】
1、ヒキリ棒にヒモを2回程度巻き付ける
2、ヒキリウスにヒキリ棒をあわせ、パートナーにハンドピースで上から押さえてもらう。
このとき、ヒキリ板を足で踏み、絶対に動かないようにする。
3、ヒモを動かし、回転を早くすると煙が出てきて、V字の溝に黒い木の燃えカスのようなものがたまる。
4、さらに回転させると、その量が増え、赤く静かに燃える小さな火種がぽつんとできる。
5、その火種を壊さないように、「特製火口と反射鏡で火を起こす」
特製火口と反射鏡で火を起こすにある、麻ヒモとガーゼの「特製火口」の中に落とし、息をフー、フーと吹きかけ、ゆっくり大きな炎にしていく。
※ 曲がった木で弓をつくり、ヒモを弦にしてヒキリ棒に巻き付け、ハンドピースは自分で押さえて、前後に弓を動かすことでヒキリ棒を動かすのが、弓切り式発火法。
原理は同じだが、こちらは一人でできる。


【火を大きくする】
1、ヒキリ棒の回転を速くし、黒い焦げた木くずを多くする。焦げた木くずがたまり煙が出てきたらもうすぐだ。
2、吹いて中心の赤い火種を大きくする。
3、火種が消えないように注意しながら、特製火口に移す(必ず革手袋をすること)
4、移した火種を特製火口で軽く包む
5、さらに息を吹きかけ煙をたたかせる
6、白い煙がモウモウとしてきたら軽く握り、振り回し空気を入れると炎がつく!
※ 空き缶に乾いたコケや草をつめて、中に燃えている小さな枝などを入れておくと、携帯用の種火になる。


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